ロマン溢れる機械式腕時計、そこに詰まるクラフトマンシップ

ロマン溢れる機械式腕時計、そこに詰まるクラフトマンシップ

機械式腕時計には、漠然と高級品そう、おしゃれ・・・などといったイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。本記事では、機械式時計の歴史やその特徴などを通して理解を深めつつ、機械式時計初心者の方にもお勧めできる商品をご紹介していきます。
書き手:冬樹

機械式腕時計、その歴史と特徴。

歯車が複雑に噛み合って動いててオシャレ、でも高い・・・というようなイメージを持たれていることの多い機械式時計。そんな機械式時計をより深く理解するために、まずはその歴史を見ていきましょう。

かつて、すべての時計は機械式だった。

今でこそ市場の大半の腕時計は電池・電気で動く「クォーツ式」ですが、およそ40年ほど前の1960年代末までは、すべての時計はゼンマイで動いていました。ゼンマイが巻かれると歯車が回転を始め、カチカチと音を立てて針が動き始めます。これが「機械式時計」です。

数百年以上の歴史の中で、時計製造の本場であるスイスを中心に、置時計→懐中時計→腕時計と徐々に小型化していく時計に合わせて、機械式時計の機構は進化していきましたが、基本的にすべて職人が一つ一つ手作りで生産していました。

クォーツ式の台頭。機械式時計は危機に瀕する。

しかし、1969年にセイコーが世界初の市販クォーツ式腕時計「アストロン」を発表し、1970年代にクォーツ式の特許が公開されると、各メーカーがクォーツ式腕時計に参入しました。クォーツ式は、水晶に交流電圧をかけると一定の周期で規則的に振動する性質を用いたもので、機械式時計と比較して圧倒的に精度が高いものでした。機械式時計が標準的に1日数十秒程度ズレるのに対して、クォーツ式では一ヶ月に数秒程度の誤差なので、その差は歴然ですね。

そして、各メーカーが大量生産を始めると、たちまちクォーツ式の低価格化が進んで市場を席巻し、精度でも価格でも生産量でも劣る機械式時計はたちまちのうちに売れなくなってしまい、各国の時計産業は壊滅的被害を受けました。これがクォーツ・ショック、もしくはクォーツ革命などと呼ばれています。

新たなスタートを切った、現代における機械式時計。

そこで、伝統的な高級時計ブランドは、精度と価格で勝てないことから販売戦略を変更しました。職人技が詰まった、工芸品としての機械式時計です。決して大量生産できず、職人がその手で作りこんだからこそ作り出せる複雑に動く機構の精緻は、クォーツには出せない魅力です。機械式時計は、「魅せる」時計として復活。新たな歩みを始めました。

機械式腕時計の極致。魅惑の複雑機構(コンプリケーション)。

極めて高価な機械式時計には、「コンプリケーション」と言われる複雑機構を備えているものもあります。その複雑な動きは目を奪われるばかりです。以下に、その一部をご紹介します。

永久カレンダー

永久カレンダーはその名の通り、時計搭載のカレンダーの日付を自動で合わせてくれる機構です。2月は28日だが3月は31日まで、といったことにも対応し、さらには閏年まで考慮に入れています。そうした機能をゼンマイ仕掛けのみで実現するので、内部機構は極めて高度に精密な技術を要求され、結果として永久カレンダーを搭載する機械式腕時計はほとんどが非常に高価なものとなっています。

ミニッツリピーター

毎分チャイムが鳴り、現在の時間を音で聞いて知ることができる機構です。こちらも、部品製作から組み立て、調整に至るまで、最高クラスの時計技師による非常に高度な技術が必要なもので、搭載する腕時計は極めて高価なものとなっています。

トゥールビヨン

こちらは、高級時計ブランド「ブレゲ」の創立者である「アブラハム・ルイ・ブレゲ」が発明した機構です。時計の内部機構に対してかかる重力によるズレを、内部構造の一部そのものを回転させることによって、機構にかかる重力を均等に分散させて解消するという機構です。圧倒的に部品製作・組み立て・調整の難易度が高く、トゥールビヨンに至っては「世界で十数名しか製作」できないと言われているほどです。当然、搭載する時計は最高級品の代名詞ともなります。

機械式腕時計の中でも、入手しやすいものをご紹介。

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セイコー5は、おなじみの日本の時計ブランド「SEIKO」の海外市場専用モデルです。世界にセイコーの名を知らしめた一本でもあります。海外専用モデルではありますが、国内でも逆輸入という形で販売されており、容易く手に入れることができます。機械式時計として最安の価格帯ですが、価格の割に品質はかなり良いので、初めての一本にオススメです!

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同じく日本の時計ブランドであるオリエントも、セイコーやシチズンには知名度こそ劣りますが、品質や価格は決して引けを取らないものになっています。こちらのオリエントスターは、文字盤の窓から覗かせる機械式時計の機構が品格を感じさせるものとなっています。

機械式時計のロマンは生き続ける。

本記事では、機械式時計の歴史と概要、入手しやすいオススメの機械式腕時計をいくつかご紹介いたしました。本記事を通して、機械式腕時計をより理解し、より身近に感じていただければ幸いです!


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