最高級腕時計の証。「トゥールビヨン」機構に詰まるクラフトマンシップを見よ!

最高級腕時計の証。「トゥールビヨン」機構に詰まるクラフトマンシップを見よ!

トゥールビヨンは、時計の正確性を担保する超複雑機構であり、搭載されていることが最高級時計の証ともなるような機構です。見ているだけで魅了されるようなその複雑さから、一度は耳にしたことのある方も多いかと思います。本記事では、そうしたトゥールビヨンの持つ意味と歴史をご紹介いたします。
書き手:yanaka

トゥールビヨンとは!

トゥールビヨンって、何の意味があるの?

懐中時計や腕時計は当然ながら持ち運ぶことができますが、ポケットの中や腕に着用していると、どうしても特定の方向を向き続けますよね。つまり、内部機構に対して、ある一定の傾向を持つ方向に常に重力がかかるのですが、それによってズレが生じてしまうのです。そこで、内部構造の一部そのものを回転させることによって、機構にかかる重力を均等に分散させてズレをなくすのです。これが、トゥールビヨンの基本的な設計思想です。

天才時計技師ブレゲの発明に始まる

トゥールビヨンは、1800年前後、世界的に評価されている最高級時計ブランド「ブレゲ」の創設者であるアブラアム=ルイ・ブレゲによって発明されました。当時は懐中時計の時代。トゥールビヨンによって、機械式時計の正確性において大きな進歩がもたらされたのです。

圧倒的に技術的難易度が高い、最高級品の機構

しかし、トゥールビヨンは、必要な部品の数が増え、かつそれぞれの部品を極めて軽く高精度に作る必要があり、微妙な調整が必要で、組み立てに非常に高度な技術が必要であり、したがって1本製作するのにも長い時間がかかるという理由で、トゥールビヨン及びそれを搭載した時計は非常に高額でした。そのため、トゥールビヨンといえば最高級機械式時計の代名詞ともなっていたのです。

時代の潮流を受け、トゥールビヨンは一時的に衰退

1930年代からの腕時計の時代にもトゥールビヨンは各ブランドに搭載されましたが、機械式時計の精密性を競う天文台コンクールでの成績はあまり芳しくありませんでした。正確性を担保するのは他の技術に取って代わられつつあり、トゥールビヨンは徐々に主流からは外れてゆきます。1960年代末からクォーツ時計が登場してからは、機械式時計もろとも廃れてゆくかと思われました。

機械式時計の復活と、現代におけるトゥールビヨン

しかし、1983年に時計ブランド「ブレゲ」がトゥールビヨン搭載腕時計を復活させました。1980年代後半からの機械時計ブームと共に、「魅せるため」の高級機構として復活したのです。この頃は「製造できる時計師は世界で10人」とまで言われており、製造・販売できるのは一部の高級時計メーカーに限られていました。近年になると、多くの時計メーカーがトゥールビヨンを制作するようになり、2009年には浅岡肇氏が日本で初めて製造に成功しました。

以下の動画を観ていただければ、トゥールビヨンの動きのイメージが掴み易いかと思います。

トゥールビヨンを搭載した腕時計をご紹介

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高級時計ブランド「Zenith」のトゥールビヨン。文字盤に開いた穴から覗くトゥールビヨン機構の動きが、いつまで眺めていても飽きさせません。

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こちらはトゥールビヨンの発明者でもあるブレゲのブランドのトゥールビヨン。背面・前面ともにシースルーのガラスであることで、全面にトゥールビヨンの目を見張るような複雑さ・美しさを押し出しており、メカニカルなロマンがあります。

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こちらもブレゲによる腕時計ですが、トゥールビヨンに加えて、分単位で音を鳴らすミニッツリピーターというトゥールビヨン同等クラスの複雑機構を備えています。複雑機構が醸し出す高級感・現実離れした美しさを持っており、もはや手の届く価格からはかけ離れているのも相まって、名実ともに身につける芸術品といった様相を示しています。憧れてしまいますね。

ずっと眺めていても飽きない、魅惑のトゥールビヨン

本記事では、最高級時計の代名詞ともされる複雑機構「トゥールビヨン」について、その概要と歴史、魅力をご紹介させていただきました。複雑さを極める最高級時計のトゥールビヨンはなかなか手が出る代物ではありませんが、近年には技術の発展により大量生産されるようになり、数十万代程度で手に入るものもあります。トゥールビヨンを見たことがない方は、是非とも百貨店の時計店などでその目で見てみてはいかがでしょうか。


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